よく出る数字も、出ていない数字も、何の役にも立たない
ロト6の予想サイトには、必ず「よく出る数字」と「しばらく出ていない数字」の表がある。前者は勢いがあるから、後者はそろそろ来るから、という理屈だ。
第1回から第2135回まで全部を使って検証した。どちらも役に立たなかった。
そもそも偏っていない
まず各数字が何回出たかを数える。2135回×6個なので、1つの数字あたりの期待値は297.9回になる。
最も多いのは6の329回、最も少ないのは9の260回。差は49回ある。表にするとかなりの差に見える。
だが標準偏差は16.0回で、329回は+1.9σ、260回は−1.1σにすぎない。43個も数字があれば、この程度のばらつきは必ず出る。一様性のカイ二乗検定は29.73で、自由度42の5%棄却域58.12を大きく下回った。統計的には、完全に一様だ。
「よく出る数字」の表が成立するのは、偏りがあるからではない。43個の数字を多い順に並べれば、必ず上位と下位ができるからだ。
6つの選び方を賭けてみた
それでも実際に賭ければ違うかもしれない。各回の直前までのデータだけを使って6個を選び、1935回分を検証した。
| 選び方 | 平均一致数 | 当せん回数 |
|---|---|---|
| 何も考えず毎回 1-6 | 0.8646個 | 60回 |
| 乱数で6個 | 0.8734個 | 57回 |
| 最も長く出ていない6個 | 0.8382個 | 56回 |
| 出ていない数字 下位6個 | 0.8351個 | 43回 |
| 前回出た6個をそのまま | 0.8264個 | 38回 |
| よく出る数字 上位6個 | 0.8186個 | 63回 |
| (理論上の期待値) | 0.8372個 | — |
全部0.82〜0.87の間に収まっている。理論値0.8372を挟んで、どれも誤差の範囲でしかない。
最も成績が良かったのは、何も考えず毎回1から6を選び続ける方法だった。もちろんこれも偶然で、この方法が優れているわけではない。1935回やってもこの程度の差しか出ない、ということだ。
「よく出る数字」が最下位なのも偶然だ。意味を読み取ってはいけない。ここで「頻出数字は逆に避けるべき」と結論するのは、この記事が批判している思考と同じものになる。
前回の数字も引きずらない
「前回出た数字は次も出やすい」「いや逆に出にくい」という説もある。
前回の本数字が次回も出た個数は、平均0.8336個。期待値0.8372とほぼ一致する。引っ張りも反動も、どちらもない。
結局どうすればいいか
数字の選び方で的中率は変わらない。変えられるのは当せんしたときの取り分だけだ。
ロト6は1等から4等までがパリミューチャル方式で、当せん金は当せん口数で分配される。同じ数字を選んだ人が少ないほど、1口あたりの取り分は増える。
誕生日由来の1〜31、連番、マークシート上の図形は選ぶ人が多い。これを避けても当たる確率は1ミリも上がらないが、当たったときの分け合う頭数は減る。
これがロト6で数学的に正しいと言える唯一の「攻略法」で、そして当せん確率には一切関係がない。
検証に使ったもの
- データ: ロト6 第1回(2000/10/05)〜第2135回(2026/09/07)
- 方式: 各回の直前までのデータのみを使う前向き検証。ウォームアップ200回
- コード:
analysis/numbers.py